2013年1月3日木曜日

普段使いの道具

——普段の日常生活において、字を書く際の道具は何を使えばいいのでしょうか?

 鉛筆か万年筆
手で文字を書くと言うことであれば、鉛筆でも万年筆でも筆でも良いと思う。できるだけ線の強弱、太い細いが表現できるものがいい。
ただし、ボールペンはダメだと思う。なぜかと言うと、ボールペンは大きな字を自由に書くのに向いていないと思うから。ボールペンの構造からして、直角に立てないとインクが出てこない。そうすると小さな字しか書けない。一方、鉛筆や万年筆だと寝かせて書けるので、大きな字を書きやすいんですよ。


 ——では、筆が無い時に筆ペンを使うということは?

  筆ペンはダメ
筆ペンは筆と同じような構造で出来ていますけれども、筆ペンの穂先は基本的に非常に硬い。ですので、太い線、細い線ということを書き分けるのにあまり適していない。筆先が硬いので、いわゆる毛筆とは別の種類のものと考えた方が良いです。
出来れば筆ペンではなく、普通の毛筆を使った方が、字に慣れ、字に興味を持つためには良いでしょう。ただし、筆ペンは自分は筆で字を書いている、ということとすり替わるので、筆ペンを使うなら鉛筆で書いた方がいいですね。


——他の各種のペンはどうでしょうか?

 ボールペンもダメ
 ボールペンで大きな字を書けないことも無いけれども、どうしても字が小さくなってしまう。ボールペンで字を書くくらいなら、例えば年賀状だって普通の鉛筆でいいんじゃないかと思う。できればBの数字の大きいサイズ、2B、6B、8Bなどで筆を書くつもりで書くと、自分らしい字が書ける。
ボールペンで筆と同じように書くのは出来ないので、一定の太さの線しか表現できない。実際にボールペンで書いた字で、大きいものは見たことが無い。ボールペンなんてやめろって新聞に投稿しようと思っていたこともあった(笑)できればボールペンでない方がいいと思います。

  フェルトペンもダメ
 フェルトペンは筆とは違うので、一定の硬さがあってフェルトペンならではの字が書けるが、全然別もの。腰がしっかりしているから筆より使いやすいが、筆で書いたことにはならない。ボールペンより良いが鉛筆と比べては劣る。非常に使いづらいですね。


——一歩進んで、筆を使おうと思った時はどう選べばいいのでしょうか?

 筆はいいものを選ぶ
筆であれば、出来れば一本自分に気に入った筆を是非持ってもらいたいと思います。「弘法筆を選ばず」と言うが、筆が何でもいいと言うのは間違いであって、自分が使う筆はよい字を書くのに不可欠だと思います。したがって、出来れば一本高めの筆を買うこと。実際に買う時には、試し書きを書道用品屋などで書いてみて、自分が書きやすいと思うものを選んで、実際に何回も使ってみて、その筆を使うようにして欲しいと思います。

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